貴田乃瀬

このところ、あっちこっち行った時に、狙ったわけでもなく「きんきの煮付け」をいただいたら、貴田乃瀬のきんきがど〜しても食べたくなりました。

そもそも、貴田乃瀬の親方は、居酒屋探訪家として雑誌の連載やCSの大人気チャンネルグルメ番組を持つ太田和彦さんに「遠州浜松に和の鉄人あり。頑固なれど偏屈でなし」、「新幹線に乗ってでも行く価値のある店」と評価された料理人。その親方が十数年前に貴田乃瀬を始めた時から、看板メニューにしたいと磨き上げたきんき料理です。

僕は開店当初から通い詰め、一時期は筆頭常連と認定してもらったほど(今は末席にも座ってません)ですが、きんきのあら煮をいただくのは、せいぜい年に1回です。だって、普段は5〜6品で5千円のコースに入る料理を1品、2品頼む程度ですから、単品で5千円の料理はグループで行った時にありがたくいただくくらいです。でも、きんきのあら煮を食べるためだけに貴田乃瀬に通う花ちゃんという友達もいますが、今回はsunboyを無理やり誘って行こうと思ったら、留守電だし・・・ う〜ん、我慢できん!と意を決して、花ちゃんオリジナル「きんきのあら煮定食」5300円(単にゴハン付き)を目指して突撃することにしました。

  • 貴田乃瀬
    電話: 053-455-2832
    住所: 静岡県浜松市中区田町231−1

浜名湖オフの前夜祭で3月末に行って以来の久しぶりの貴田乃瀬です。捨てる神ありゃ拾う神あり(?)で、達人あとむくん友達のえむくんといました。やっぱり知り合いと楽しい会話をしながら呑み喰いする方が楽しいに決まってますよね。あとむくんとは焼鳥のっぽ以来で、次はホルモン七輪焼の市楽へ行こうか♪なんて話したら、「行ってみたいって思ってたんですよね。僕の写真がトイレに飾ってあるらしいっすよ!」、行ったことない店なのに? 流石! 達人は違うわ。

貴田乃瀬

さて、親方入魂の一品は、こんな年季の入った大鍋で煮上げます。何でも親方が若かりし頃、包丁一本〜ん、さらしに巻いてぇ〜 & 一生懸命貯めた貯金を持って、全国を修行して歩いた時、きんきの煮付けを名物にした北陸の旅館に修行に行ったそうです。そこでは、8畳くらいある巨大な鍋で、180匹のきんきを一気に煮上げ、出来上がると同時に従業員総出で5分足らずでお客様に熱々をお出しするそうです。バブル時で経営に失敗し廃業してしまったようですが、そこで覚えた味に創意工夫を重ね、貴田乃瀬の味が出来たそうです。貴田乃瀬を始めた頃はなかなか形の揃ったきんきが仕入れられず苦労したそうです。そうそう、親方は、親方の親方から、きんきの煮付けをやるなら、あら煮を出すとお客さんに失礼だから、どちらかにしろ!と言われ、貴田乃瀬ではカマは捨ててしまいます。(注:例外は甘鯛のおかしら焼きだけ。詳しくはこちらで。)

貴田乃瀬

大きさが分かるようにケータイ(長さ10cm)と撮ってみました。デカイししとう(正式名称を聞き逃しました)も、これもまた美味い。親方は野菜に火を入れるのが本当に上手なんですよね。しっかりと歯ごたえが残り、煮物は味もしっかり入ってるし・・・ たまらん。

ちなみに、安来寿しのきんきの煮付けは親方直伝で、ホクホク加減と言い、タレの浸み具合と言い、バッチリでしたが、ちょっぴり甘みが足りない気がしました。親方いわく「それは無理だよ。あいつ(安来の若大将)は料理が大好きで、本当に勉強熱心で、何度も食べに来て、作り方を細かく教えてやったけど、寿司職人は砂糖に異常なまでに神経質でね。たぶん俺が教えてやったレシピ通りに計って作ってるんだと思うんだ。だから微妙なところはまだまだだけど、美味かっただろ。あいつなら、そのうち安来の味を見つけるよ。」とのことでした。鉄人の言葉には重みがあるなぁ。

大満足でした。次はいつ食べられるのかなぁ〜。貴田乃瀬のきんき・・・


以下は当日に撮った写真です。詳しい説明は達人あとむくんの記事をご覧ください。親方も適当に持ってって使ってください

貴田乃瀬

貴田乃瀬

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貴田乃瀬

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