Renault
ルノーの世界 / 武田 隆 165ページ 4,320円 (amazon)

学生の頃、国語や社会は暗記が苦手で大嫌いだったし、数学や理科はクイズを解いているようで遊び感覚でした。でも、社会に出てから、興味がある人物の伝記や企業の歴史を読むようになって意識が変わり、漢字の意味や歴史自体に興味が持てれば、もう少し暗記も得意になっていたかもです。スティーブジョブズ、ビルゲーツ、マークザッカーバーグ、クインシージョーンズ、ブラックミュージック、ビックブルー(IBM)、アップル、マイクロソフト、グーグル、三国志(漫画ですが、、、そして、今回はルノーの歴史です。

amazonで「ルノー」の本を検索してみたら、モデルごとの本はたくさんありましたが、ルノーと言う企業の本は10年に一度ペースなんですね。

まだ、読んでいる途中ですが、企業も人も、順風満帆で成功することはなく、失敗・挫折・紆余曲折の連続、でも、やりきる覚悟を持って努力して、転機が訪れ、チャンスをつかむのです。その瞬間にワクワクします

Renault

裏表紙はカラー写真になってからのルノー車ばかりですが、本文中には白黒写真も(カラー写真も)たくさんあり、それをペラペラ見ているだけでも楽しいです。

ルノーの創業は1898年、来年120年になる歴史ある自動車メーカーです。本文から少しだけ引用すると、、、

ガソリンエンジンの発明はドイツに譲ったが、その商業化はフランスが先行している。ダイムラーのエンジン製造権をフランスのパナール・ルヴァッソールが買って自動車を作り、自動車メーカーとしてのビジネスにドイツより先に目鼻をつけた。フランスもすぐにエンジンを自製することになるが、印象としてはエンジンのドイツに対し、車体のフランスのイメージがあり、フロントエンジン+リアドライブ方式はパナール・ルヴァッソールが先鞭をつけ、シャフトドライブはルノーが世界に先んじた。技術ではドイツも、劣らないどころか勝る部分がたしかにあったが、クルマを使う、あるいは楽しむことに関しては当時間違いなくフランスが進んでいたから、車体も含めてクルマをとりまくものすべてのセットとしての完成形は、フランスに優位性があったといえる。自動車が育ついわゆる文化的土壌があったのだった。

おっと、ウィキペディア「ルノー」を見たら、創業は1898年10月1日じゃないですか!

2004年に僕を含め5人で始めたルノー・メガーヌ(メガーヌ2)を中心としたオーナーズクラブ「メガニストジャポン」も、メガーヌ>MEGANE>メガネ>1001(メガネの日)から設立日は10月01日です。


さて、あまりたくさんだと怒られちゃうけど、少しはないと興味が持てないでしょうから、序章「ルノーは3度生まれる」(これ、実はかなり深い)に載っている写真を紹介しますね。

Renault

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そして、本章の第1章「ルノーの登場」の最初の写真、、、

Renault

さらに、第3節「果敢なレース活動」に載った興味深い写真、、、

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100年以上前、こんなクルマで、未舗装の道を最高速125km/hでブッ飛ばすなんて

ルノー好きのみでなく、クルマ好きなら楽しめる1冊です!


目次

  1. ルノーは"3度生まれる"
  2. ルノーの登場
    1. ルノーの創始者
    2. フルラインメーカーに成長
    3. 果敢なレース活動
    4. バスやトラック
    5. タクシー伝説
    6. 大きな契機となった第1次大戦
  3. ルノー王国の展開
    1. 大量生産の時代が始まる
    2. スピードへの挑戦
    3. フランスを代表する高級車
    4. 航空機、鉄道、6輪車
  4. ゼロからの再出発
    1. 終戦後、国営公社となる
    2. 4CV、戦後ルノーの出発点
    3. アルピーヌの誕生
    4. ゴルディーニとの契約
    5. アルピーヌ、ルマンへ
    6. リアエンジン車の成長
    7. フレガトとフロリド 華やかさ復活の動き
    8. 青い情熱、8ゴルディーニ
    9. 決定的なスポーツモデル、アルピーヌA110
  5. 高度成長とF1への挑戦
    1. キャトル、ルノー流合理主義
    2. 4フルゴネットとエスタフェット
    3. ハッチバックを採用した上級車、16
    4. 新時代のスモールカー、5
    5. 新しい前輪駆動方式の展開
    6. アルピーヌ・ルノー、ルマンを制す
    7. F1、ターボ革命
    8. アルピーヌ市販モデルの展開
    9. "空間"のクルマ、エスパス
    10. アメリカへの進出、ラインナップの拡大
  6. 改革の大いなる成功
    1. トゥインゴ"リスクを冒さないことがリスク"
    2. 1990年代、油ののったルノー
    3. F1で頂点を極める
    4. ルノー・スポール、表舞台へ
    5. カングーの誕生
    6. ユニークなデザインをヒットさせる
    7. 成長する2000年代のルノー
    8. ルノー・スポール一家の充実
    9. 大きくなった2代目カングー
    10. デザインの新風
    11. F1を頂点にしたスポーツ王国
    12. ルノーの新展開 アルピーヌ、ダチア、EV
    • ルノー関係年表
    • 参考文献
    • あとがき

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ん?10年前にもルノーの本を買っていました。その間に今の住居が3度目なので、引っ越しの間にあれこれ捨てまくり売りまくって、すっかり忘れてました

追記: だはは、この本の記事も書いていました