自動車世界遺産

自動車世界遺産。 - エンツォ・フェラーリからシトロエンDSまで。 / 清水草一

いやぁ〜、はまりました清水草一さんに。「クルマの女王・フェラーリが見たニッポン」を読んで面白いと思い、タイトルや表紙からこの本を選びましたが、期待を裏切らないコミカルな語り口、たまらないです。

例えば、最初の章「エンツォ・フェラーリへの道。」、最初の節「『FX』への序曲」の小節「F40。」の始まりの部分。
(上の画像をクリックし、アマゾンの「なか見!検索」でも読めます。)


 駐車場にF40が入ってきた瞬間、あまりにカッコいいんで引っ繰り返りそうになった。
 初めてナマのF40に接したのは、えーと、14年くらい前かな?14年たってもいまだにコレだからな。
 いや、考えてみると、『14年たってもいまだに』じゃなく、『14年前に惚れたからこそ』なのかもしれない。つまり、初めてF40を見る若い方はまた違う感じ方をされることと推察いたしますが、私はF40を見る度に、ああ死ぬほどカッコいい、地上にこれ以上カッコいいクルマはない、と思うのであります。MAX最大限に美しいのは288GTOだけど、MAX最大限にカッコいいのはF40なの。

のけぞったり、腰を抜かしたり、引っ繰り返ったり、本当によくする著者です。僕も負けじと、笑えて転げ回りそうでしたが

関連エントリー

中でも、特に面白かったのは、マセラティ430の節です。繰り返して2回読んでしまった。そして、その中で紹介されているマイクロ・デポさんのホームページも、とっても真面目な内容なんですが、表現が笑えます。


目次

  1. エンツォ・フェラーリへの道。
    • 「FX」への序曲。
    • そして「FX」ことエンツォ・フェラーリ。
    • 2度目のエンツォ。
    • エンツォ、3度目の正直。
  2. 2気筒編。
    • 死ぬほど遅いと思ってたのに! - シトロエン2CVスペシャル
    • ピンキリのピン! - フィアット500L
  3. 4気筒編。
    • 電子回路の中に神話を見た! - 三菱ランサー・エボリューション
    • ラブ&ピースは事実だった! - フォルクスワーゲン・ビートル1200カブリオレ
    • こ、これに乗りたかったんだよ〜。 - シトロエンDS19プレステージュ
    • フェラーリの母は、気さくなヤツだった。 - アルファロメオ1600GTジュニア
    • エコじゃなくて娯楽だった。 - トヨタ・プリウス
    • うおおおおお、これが本物か! - ロータス・ヨーロッパ・スペシャル
    • 青春、それ以外に言葉が浮かばない。 - ランチア・デルタHFインテクラーレ5
    • 白身魚ここに極まれり。 - BMW318Ci Mスポーツ
    • はああああ〜、メーター回って血も巡る。 - シトロエンCX2200パラス・プレステージ
  4. 6気筒編。
    • 北方先生より指令「清水は早くマセラッティに乗れ」 - マセラティ430
    • 速度無制限が生んだ高速移動の化身。 - スポーテックSP650
    • 国宝マシンにさよならを。 - ニッサン・スカイラインGT-R VスペックIIニュル
    • フェラーリである以前にスポーツカー。 - ディノ246GT
    • 泥の中でも前のめり! - ランチア・ストラトス
    • これは映画スターの乗り物だ! - メルセデス・ベンツ280SL
  5. 8気筒編。
    • 嗚呼、幻のGTO。オレを思いきり抜いてくれ・・・・・・。 - フェラーリ288GTO
    • フェラーリを粉砕したV8の巨人。 - フォードGT40
    • そして、エレガンスは残った。 - ジャガーXKRコンバーチブル
    • マセラティは神の子を宿したんね。 - マセラティ・スパイダー・カンビオコルサ
    • このエンジン、F355みたいだぜ! - VWパサートW8 4モーション
    • 地上で一番奇麗なセダン。 - マセラティ・クアトロポルテ・エヴォルツィオーネV8コーンズ・セリエ・スペチアーレ
    • 50年代のアメ車はすごい。 - シボレー・ベルエア
  6. 12気筒編。
    • つまり、わからないクルマだった。 - アストンマーティンDB7ヴァンテージ・ヴォランテ
    • フェラーリ様はフェラーリ様。 - フェラーリ575Mマラネロ
    • 超絶波動は存在するのか!? - フェラーリ365GT4/BB
    • 文字どおり、宝石だった頃。 - フェラーリ250GT SWB
    • 初恋の色はやさぐれ色。 - フェラーリ・テスタロッサ
    • これは・・・・・・デコトラじゃない! - ランボルギーニ・カウンタックLP400
    • フェラーリみたいな純潔感覚。ランボルギーニ・ムルシエラゴ
    • これに乗るには、足りないものが多すぎる。 - アストンマーティンV12ヴァンキッシュ
  7. コーヒーブレイク。
    • その1 対談: MJブロンディ vs ボンジョルノ西川
    • その2 検証: フェラーリ360モデナ vs アウディTTクーペ
    • その3 対決: フェラーリ360モデナ vs ランボルギーニ・ガヤルド

追記

「フェラーリ・テスタロッサ」の節より


たとえば、オレの本を読んでくれたのがきっかけでフェラーリを買ったという方が随分いると聞くけど、細かく言うと、オレの本を読んでフェラーリ買った人から本を借りて読んでその人もフェラーリ買って、その本を人に又貸ししたらその人もフェラーリを買い、さらにその本が人手にわたってもう一台フェラーリが売れたという手紙をもらったことがある。(ご職業は4人ともホスト)、つまり本1冊でフェラーリ4台、約5000万円ものカネが動いたということで、オレとしちゃ、『そんなカネがあるならなんでひとり1冊買ってくれないんだぁ!』と叫びたくなったが、とにかくオレの最初の本『そのフェラーリください!』が出たのが95年という関係もあって、そういうみなさんが初めて手にされたフェラーリの多くがF355だったみたいなんだよね、推定6割くらい。