日経新聞に載ったBMW一面広告です。
クルマの未来は、もう始まっている。パワーは燃費効率を下げる。燃費効率はパワーを弱める。しかし、BMWはどちらもあきらめたりはしません。BMW Efficient Dynamicsという思想で、環境性能と運動性能という相反する2つのパフォーマンスを同時に叶えます。
セダンにしてスポーツカーをも凌ぐ走りを愉しめるBMW 3シリーズにも、その思想から生まれた革新のテクノロジーがふんだんに搭載されています。走りぬけるチカラと、走り続けるチカラがあるBMW 3シリーズ。
それはこれからの時代に後悔しない選択肢。6月末までの0.99%低金利ローンで、未来の走りがあなたのものに。
歓びを忘れない。BMW 3シリーズ
先日、BMWの走行性能と燃費の両立への取り組みも紹介しまいしたが、「BMWは皆さんのご存知の走りぬけるチカラ(運動性能)だけじゃなく、走り続けるチカラ(環境性能、燃費効率)も良いんですよ!」って、走りに加えエコもアピールしたい訳ですね。
昨年度(2010.4〜2011.3)の輸入車新車登録台数からNISSAN、TOYOTAを除くと、VW, BMW, Mercedes-Benz, Audi, BMW MINIのドイツ車だけが各社1万台以上を販売し、合計でシェア7割を超え、完全に勝ち組です。
- JAIA 日本自動車輸入組合 > 輸入車新車登録台数速報
そんなドイツ車は、さらに販売台数を伸ばすために、どんな商品戦略をしているか、webCGのレポートを抜粋して、考えてみたいと思います。
2010年5月、相次いで発表されたBMWとMINIの新しいラインナップにあぜんとした。ほとんどのモデルの燃費が大幅にアップしているのだ。マニュアル仕様の「320iセダン」なんて、10・15モード燃費が12.8km/リッターから18.4km/リッターにジャンプアップ! その伸び率、なんと43.8%だ。これはタダゴトではない。
BMWといえば「駆け抜ける歓び」というフレーズが有名だが、最近は、走りの楽しさを失うことなく燃費向上を目指す「EfficientDynamics(エフィシェント・ダイナミクス)」を掲げているのはご存じのとおり。一方のMINIも、「MINIMALISM(ミニマリズム)」をテーマに、スポーティな走りと環境性能の両立を目指している。言葉は違うが、もちろんゴールは同じというわけだ。
果たしてBMWの場合はどうなのか? それを確かめるべく、まずは320iセダンのマニュアル車……といきたいところだが、車両の準備が間に合わないということで、同じシステムを積む「320iクーペ」で試すことにした。
さっそく走らせてみると、直噴エンジン特有の多少ザラついたフィーリングが伝わってくるし、低回転域でわずかにアクセルペダルの動きにエンジンの反応が遅れる場合があるものの、「ぬかにくぎ」というか「豆腐にかすがい」というか、とにかく手応えに乏しいというイメージとはかけ離れていた。一方、回せばレブリミットの7000rpmまでスポーティに回転を上げ、走りを好むドライバーの要求に十分応えるだけのスポーティさを備えている。急なトルク変動も見られず、かなり広い領域で希薄燃焼運転をしているようだ。BMWによれば、4000rpm台の前半くらいまではリーンバーン運転をするというから、ふだんはほぼ希薄燃焼でカバーできてしまうわけだ。個人的に欲しいなぁと思っている、エントリーモデルの「MINI ONE」のエンジンが、
1.4 リッターから1.6 リッターに格上げされたのも話題のひとつだ。正直なところ、1.4 リッターは非力な印象が否めなかったのが、この1.6リッターなら必要十分というレベルに仕上がっている。にもかかわらず、燃費は2割弱アップの20.5km/リッターをマークするのだから、いままで以上に魅力的になったのは、誰の目にも明らかだろう。
やっぱし、タダゴトではない、「320iセダン」のマニュアル仕様、乗ってみたいです。
さらに、販売比率は少なくても全モデルにマニュアル車を用意しているMINI、人気をさらに不動のものにしようとクロスオーバーの宣伝をバンバンしてますね。通勤ならONEで十分だと思う、というよりONEの方が乗りやすいと思うんですが、外観で差別化したクーパーの方が圧倒的人気。売り方が上手いなぁと思います。
- webCG > メルセデス・ベンツC200/C250 ステーションワゴン【短評】
強敵、「BMW3シリーズ」や「アウディA4」らのライバルにあらためてファイティングポーズを取り直すのが、今回のフェイスリフトである。
まず外観では、前後のライトにLEDが使われるようになった。リアはフルLED化され、フロントのポジションランプはCの字を描く。メルセデスもちっちぇえことやるようになったなあと思うが、それも“時代”か。
C350も含めて、新型Cクラスはすべて直噴エンジンになった。従来、直噴を表していた“CGI”のモデル名は廃止され、代わりに“ブルーエフィシェンシー”を名乗る。
今度のフェイスリフトのテーマをひとことで言えば「よりカッコよく」である。LEDが埋め込まれたヘッドランプで、顔つきはよりシャープになったし、光り物の増えたダッシュボードも、イメージは少し若返った。
ボディカラーは今後、日本で強力に売り出してゆくというレッド。走り出すなり、C200にしてはやけに乗り心地が荒っぽいなあと思って、試乗車の仕様を調べたら、18インチのAMGスポーツパッケージだったというわけだ。コーナリングの限界は高いだろうが、しなやかに、ゆっくりと伸び縮みする高級な“メルセデス・ライド”は硬さにかき消されて味わえない。C200はノーマルシャシーで味わったほうがいいように思う。
W204がアジリティという聞き慣れない言葉をうたい文句に掲げたのは、スポーティなBMW3シリーズを強く意識してのことだった。今回のフェイスリフトで、内装にシルバーのメタル素材を多用したり、ヘッドランプにLEDを埋め込んだりしたのは、なんとなくアウディの後追いという感じがしなくもない。Cクラス、ブレてないか?
見た目はカッコよくはなりました。ノーマルの方が本来の味わいがあるのにねぇ。
- webCG > アウディA4 2.0 TFSI(FF/CVT)【短評】
そして2011年春に、1.8 TFSIに代わって2リッターターボを積むFFモデル「2.0 TFSI」がラインナップされる。これがアウディA4シリーズの新しいベーシックグレードということになる。つまり2リッターターボ搭載のFFと四駆、そして「S4」の3モデルで現在のA4シリーズを構成する。
だから、なんとな〜く移動するような乗り方には向いていない。自分はスポーティなドライビングが好きで、真剣に操縦したいという明確なイメージを持つ人に向いている。
「アウディ=おしゃれ」というイメージがあって、外観はもちろん、インテリアの造形や色づかい、隙のない仕上げもお洒落だ。けれども、それだけではこのクルマの一面しか味わえない。丁寧に運転すればそれに応えてくれるから、自分が繊細な感覚を持っているように思えてくるのだ。アウディ自慢のクワトロ(四駆)ではなくFFモデルであっても、ドライバーとクルマの関係が透き通っているという美点に違いはない。
「2.0 TFSI」でひとつ「ん?」と思ったのは、CVTだ。「2.0 TFSIクワトロ」のトランスミッションには7段Sトロニックが採用されるが、FFモデルのこちらにはマルチトロニックトランスミッション(CVT)が組み合わされる。 具体的には、微妙なアクセル操作でスピードをコントロールするような場面での反応が物足りない。ドライバーのわずかな入力に対して寸分違わぬ反応をするアウディらしさ、繊細さがやや失われた印象だ。奥歯にモノがはさまった感あり。
でもアウディは実用を越えたところ、手触りやフィーリングを五感で味わうクルマだと思っているので、自分だったらなんとか78万円の価格差を工面して2.0 TFSIクワトロを選びたい。繰り返しになるけれど、アウディはただのおしゃれなブランドではなく、技術の鬼、クルマ作りの職人だと思っているので。
見かけることが増えましたねぇ、アウディ。国産車に比べれば販売台数は少ないので、グレードごとの価格差、商品力を明確にしないといけないんでしょうね。
- webCG > フォルクスワーゲン・パサート/パサートヴァリアント【試乗速報】
なにより一目瞭然(りょうぜん)なのは、セダンもワゴンも、水平基調の新しいVWマスクになったこと。元アウディ、その前はアルファ・ロメオで辣腕(らつわん)をふるった現フォルクスワーゲンのデザインチーフ、ワルター・ダ・シルヴァの“顔”である。
122psの直噴ターボユニットは「ゴルフ コンフォートライン」用と同じ。ただし、ゴルフにはないアイドリングストップ機構とブレーキエネルギー回生システムが標準装備され、おかげで、10・15モード燃費(18.4km/リッター)は、Dセグメント輸入車ナンバーワンはもちろんのこと、「ゴルフ コンフォートライン」(16.4km/リッター)さえもしのぐ。つまり、ゴルフと同じエンジンを積む、ゴルフより燃費のいい中型フォルクスワーゲンである。
変速機はパサート初お目見えの7段DSG。ツインクラッチならではの素早い変速も効いているが、なにより1.4リッターターボのトルク特性が軽快さのみなもとだ。とくに発進時はグワッと力強く立ち上がって、素早くスピードに乗せる。0-400mではなく、0-40mで決着をつけてしまうのは、ゴルフ譲りの速さである。
でも、「ゴルフより低燃費」という新型パサートのサプライズは、プレゼンテーションではそれほど強調されなかった。そりゃそうだ、それじゃゴルフの立つ瀬がない。しかし、ときに商品ヒエラルキーを無視して、売る側を戸惑わせるほどまじめにカイゼンを進めてくる。そういうところも実直なパサートの持ち味だろう。
低燃費+ゆったり乗るならパサート、カッ飛ぶならポロGTI、それでも、売れるのはゴルフ、しかも、GTI。日常でも、週末でも、ドライブそのものを楽しみたい人が少ないのか。
- carview > ルノー メガーヌ 試乗レポート【短評】
欧州が誇るナンバー1小型車といえば、真っ先に浮かぶ名前はVWのゴルフかもしれない。では、ナンバー2は?…実は2010年の実績で、ナンバー2は「ルノー メガーヌ」だった。しかもゴルフの販売が伸び悩む一方、メガーヌは前年比17%のアップということで、2011年はトップを奪うのではないかと予想されている。その大きな根拠となるのが、この度ようやく日本導入を果たした新型メガーヌの実力だ。
ただし、単なるイケメンじゃないところがルノーだ。低く見えるのに、全高は先代より1cm高くなっているし、室内のヘッドクリアランスは4cmもアップ。ボディの1/3がガラスというダイナミックさと、ラゲッジ容量を370リッター(旧型比+40リッター)確保するユーテリティを兼ね備えている。
さて、いよいよ室内に乗り込むと、そこはさりげなくルノーワールド。まず気になったのはメーターの傾斜で、「どうしてこんなに上を向いているのでしょう?」 質問すると「うーん、それもデザインですね」とのお答えが。シフトレバーは長すぎる気がするし、シフトゲートも開きすぎな気がする。エアコンに「AUTO」の他に、「SOFT」と「FAST」というスイッチがあるのはジョークか、本気か。こういった感性の面白さが、ルノーにハマるひとつの要因であり、もちろん私はそれが嫌いじゃない1人である。
最初に乗ったのは「プレミアムライン」。環八に飛び出し、スムーズだけど軽々しさのない発進フィールと、何より静かさ、落ち着いた乗り心地を実感した。ノロノロ渋滞では、アクセルを踏み込んで最初のレスポンスがくる部分が深めなので、慣れるまでは流れに合わせにくいかもしれない。でもそれも始めだけで、速度域が上がるにつれてなくなり、東名高速に入った頃には加速する度に沈み込むような、粘り気のある走りにエキサイト。何度でも追い越しレーンを使いたくなる感じだ。
そしてもうひとつのグレード「GTライン」は普段使いに乗れるスポーティを強調。メガーヌR.S.と同じメーター文字盤やシートを採用し、バネレートをフロント12%、リヤ10%アップした他、12mmのローダウンも施した。タイヤが17インチということもあって、後席の乗り心地はポンポンと跳ねてしまうけれど、運転席では別世界のようにドッシリと、かつ一体感のある身のこなしに気分爽快だ。
また、試乗した全員一致で絶賛だったのがシートの良さ。前席はまるでハンモックに寄りかかっているようなフィット感があるし、後席はたっぷり厚いクッションと背もたれがリラックスさせてくれる。聞けば、数種類の内蔵クッションを部位によって使い分けているという。その代わり、この厚みをフラットに畳むのは諦めたようで、ラゲッジを広げると今時ありえない段差のフロアになる。でも、シートにしっかり座れば安全性も快適性も高まる、と言われればそれもまた納得だ。
こうして1日を共にしてみると、「面白いクルマにしたい。でも、誰でも安心して運転できるクルマにしたい」という新型メガーヌに込められたルノーの想いはどっぷりと、こちらの胸に響いたのだった。
日本では、去年は販売台数でシトロエンに抜かれるし、まずはルノースポールを先に発売し、遅れて出てきた普通のメガーヌも安い方がプレミアム?、高い方がGTライン(あくまで、ライン)?日本では完全に負け組、いや失礼しました、負け組戦略(ランチェスター理論の弱者の理論とも言う)を展開しているルノー。リアシートがフラットにならないのも、フロントシートもフラットにならないとも、前からです。時々便利なオールマイティ、ユーティリティ重視より、いつもの乗り味重視の方が、本当は大事だと思いますが、それじゃあ、日本では人気がでないんでしょうね。マニュアル車出してくれ!
追伸:
コメントをいただいたakiさんがブログで書かれたメガーヌ3のインプレッションです。
英語圏に3年ほど行かれていたようで、あちらの事情を考慮された内容がとても参考になりましたので、リンクさせていただきました。
自分で書いた2年以上前の記事を読み返し、気持ちは変わってないと思います。
- Nojee Chips > 最新輸入車 一番安いの持ってこい!
- Nojee Chips > ヨーロッパ自動車人生活 / 永島 譲二
コメント
コメント一覧 (4)
コメントありがとうございます。
僕もDSGなどの技術は興味津々です。実際、ポロGTIを試乗した時は凄いと思いましたが、試乗後に自分のメガーヌの乗ると、ほっとすると言うか、やはりマニュアルの操ってる感(=能動的)は捨てられないなぁと思いました。
ドイツ、フランスのお国柄なのか、日本がAT大国(=非3ペダルマニュアル)、スペック重視だからか、まったく面白くないですね。
メガーヌ3はヨーロッパでは売れてるようですが、どんな仕様が知りたいです。知っても、日本では買えないでしょうけど(悲)
ブログ見させていただきました。とても参考になりましたので、リンクさせてもらいました。よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
はい、僕もMTの方が安全だと思いますし、MTにこだわりたいです。
これからもよろしくお願いします。